機材紹介㉑ プロ仕様動画編集ソフト DaVinci Resolve
◆DaVinci Resolve Studio(有償版)購入 後編 スローモーション
後編では有償版の優れた機能、スローモーションを紹介します。
ノンリニア編集ソフトにおいて、スローモーションがきれい(なめらか)に処理するのはなかなか難しいらしく、実時間より尺を伸ばすため前後のクリップを補完する技術が必要になります。
この技術は、前後の動きなど解析しながら新たにクリップを生成するので、プロ仕様のソフトに搭載される機能だと考えていました。
(もちろん技術の進歩からコンスーマー向けの編集ソフトにもスローモーションは搭載されていますが、クオリティはそれほど高くない)
その中でもDaVinci Resolve Studioスローモーションは評判が高いので、どんなものか興味本位で試してみました。
DaVinci Resolveスローモーションは複数のモードが用意されています。
無償版でもすべてのメニューが表示されますが、有償版の機能を使うと下記の図のようにプレビュー画面に「DaVinci Resolve Studio」のクレジットが表示されてしまいます。
有償版にアップグレードすればクレジットは消えます。
それでは、スローモーションの各モード比較に入ります。
サンプル素材は4K24Pプラハのスターバックスをパンした映像をスローで滑らかに処理してみます。
世界一美しいスタバとプラハの街をゆっくりパンしながら撮ったつもりが、撮影が下手で、カメラを振る速度が速すぎました(^_^;)
撮影の失敗を編集でカバーする為の検証です(笑)
それでは操作してみます。
スローモーションのモードはエディットモードから作業に入ります。
最初にスローモーションをかける対象のクリップを右クリックして「クリップの速度を変更」を選択します。
今回は実時間から1/4の速度にしたいため、パラメーターの速度を25%に変更します。
続いて処理の設定項目に入ります。
エディット画面右上の「インスペクタ」をクリックして開きます。
インスペクタ内の「リタイム&スケーリング」を開きます。
次にリアルタイム処理する項目を選びます。
通常は「プロジェクト設定」になっています。
ここは無償版でも使用可能な処理になります。
早速クリップを再生してみます。
初期設定ではカクカクした感じの動きになります。
次に有償版の機能でスローモーション映像をより滑らかにする
リアルタイム処理を「オプティカルフロー」に変更します。
動き指定はプロジェクト設定のままにします。
下のクリップを再生してください。
期待通りの滑からスローモーション映像になりました。
この処理結果に満足していますが、
さらに「オプティカルフロー」にはAI機能を使った処理もできるようなので、トライしてみます。
動き指定をスピードワープを選ぶことで、AIスローモーションが可能になります。
ここで問題が発生!!
スピードワープを選んだ途端マシンが唸りだしました。
どうやらこのスピードワープはものすごくマシンに負荷をかけるようです。
GPU処理がメインになりますので、タスクマネージャーのパフォーマンスでは常に100%。
それに伴いファンがMAXになりマシンパワー全開で処理をしています。
またこれまで紹介したスローはほぼリアルタイム処理でしたが、
スピードワープでは12秒のスローモーション生成に処理時間は8分もかかりました。
AIスローモーション(スピードワープ)のフレーム補完技術はかなり複雑な処理をしているようでした。
結果はこちらになります。
うーん、「オプティカルフロー」のプロジェクト設定とあまり変わらない感じです。
これなら無理に(スピードワープ)は使いませんね。
多分、映像の種類によってモードの使い分けが必要と感じました。
また、出力設定の問題なのか、「オプティカルフロー」はプロジェクト設定、スピードワープともに滑らかなスローモーション映像を作れましたが、STARBUCKSの文字がフリッカーのようなブレた映像になります。(フィールド処理の問題なのか、要調査してみます)
まだ少し触れた程度なので、もう少し勉強したほうがよさそうです。(笑)
以上が有償版 「DaVinci Resolve Studio」スローモーションについての検証でした。
またおススメの機能がありましたらお知らせしたいと思います。